珍しい食材である馬肉にプリン体はどれくらい含まれている?

皿に盛りつけられた馬刺し

馬刺しにはプリン体が多いため控えたほうが良い、という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
肉によく含まれるプリン体はもちろん馬刺しにも含まれています。

では、この言葉は果たして正しいのでしょうか。

□プリン体ってよく聞くけど何が良くないの?

*プリン体とは

そもそもプリン体とはなんでしょうか。
肉や魚に含まれていて、食事から摂れて、なんだか体に良くなさそう…
このような印象をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

プリン体はさまざまな生物の細胞にある物質で、生きるために大切な働きをする核酸を構成する主な物質でもあります。

体内にあるプリン体の80パーセントは体内で作られると言われており決して体に悪い成分ではないのですが、摂りすぎにより高尿酸血症や痛風の原因になりかねません。

*プリン体の何が良くないの?

プリン体自体が悪ではないのは前述の通り。

では何が良くないのかと言えば、ずばり摂取のしすぎです。
体内で消費しきれなかったプリン体は尿酸となり体外に排出されるのですが、この尿酸が曲者です。

人間が1日に排出できる尿酸の量はおよそ700ミリグラムほど。
これを超えて作られた尿酸は血液に溶けてしまい、結晶化したものが関節に溜まっていき最終的には炎症を引き起こします。

これが痛風の仕組みです。

□プリン体の面から見て馬肉は危ない?

1.馬肉は危険な食材?

では、プリン体を摂取しすぎないように、という観点から見て馬肉は危険な食材でしょうか。

細かく言えば、馬肉に含まれるプリン体はほかの食材と比べ特別に注意しなければならないほど含有量が多いのでしょうか。

2.馬刺しのプリン体は?

結論から言うと、確かにほかの肉と比べればプリン体の含有量は多いものの特別に注意しなければならないというほどの差はありません。

豚肉のヒレや牛肉類、鶏のもも肉など100グラムに50から100ミリグラムほどのプリン体が含まれています。

対して、馬刺しのプリン体は100グラムに対して60ミリグラムから150ミリグラムほど。
程度にして、1.2倍から1.5倍。

多いと言えば多いものの、煮干しや白子などは100グラムあたり200から300ミリグラム以上と言われています。
肉の中では多いけれど、食材として特別多いというわけではありません。

□まとめ

プリン体は食べ過ぎれば体に悪いものの、1日2日食べ過ぎた程度で痛風になってしまうほど馬刺しのプリン体含有量は多くありません。

プリン体が気になる場合、1日どれくらいの量なら良いのかと調べるよりも、数日、数週間の期間で食べ過ぎはコントロールしましょう。