せっかく食べるなら美味しく馬刺しを食べたい!
そこで馬刺し屋さんが美味しく食べるための方法をお教えします。
◆解凍方法で美味しさが決まる
一般的な牛肉や豚肉は、調理する前日の夜に冷凍庫から冷蔵庫に移し替えて翌日の調理時には程良く解凍されていると思います。
しかし、馬刺しの場合、冷凍庫から冷蔵庫への解凍方法はおすすめしません。
その理由は、適切に解凍しないとドリップが出てきて、旨味も食感も低下するからです。
最良の味を保つためには、氷水による解凍法が最適です。
適切な解凍方法
①大きめの容器(ボウルなど)に氷をたっぷり入れ、その氷の半分程の水を入れます。
②氷水に馬刺しが隠れるまで沈める。
③②をそのまま冷蔵庫に入れてください。
【ポイント】
氷水を利用した解凍法は、馬刺しの旨味を最大限に引き出します。
ブロック商品は完全解凍してしまうとカットしにくくなるので、半解凍(中心に硬さが残るくらい)でカットするとスライスしやすくなるのでおすすめです!
解凍後の馬肉は、再冷凍せず、当日中にお召し上がりいただくことをおすすめいたします。
生で食べるため、調理は食べる直前が理想的です。
《解凍時間》
・ブロック馬刺し・・50~60分程度
・スライス馬刺し・・20~30分程度
・ユッケ・・・・・・40~50分程度
・桜うまトロ・・・・20~30分程度
※季節や外気温によって変わる場合があります。
注意すべき解凍法
常温解凍や電子レンジを使用した解凍は、馬肉の旨味や脂が流れ出てしまうため推奨しません。また、冷凍庫から冷蔵庫へ移しての解凍も同様におすすめしません。
冷凍馬刺しを家庭で美味しく、そして安全に楽しむためには、適切な解凍方法の知識が必要です。
賞味期限内に消費し、推奨される解凍法を用いることで、馬刺しの持つ本来の美味しさと食感を最大限に引き出すことができます。
◆馬刺しの美味しさを引き出す秘訣
馬刺しの楽しみ方は地域や個人の好みによってさまざまですが、その美味しさを引き出す鍵となるのが「タレ」の選択です。馬刺しは独特の食感と味わいを持ち、これに合わせたタレの選択が重要となります。
馬刺しのタレの種類と特徴
大きく分けて醤油、ごま油、味噌の3つがあり、それぞれに特徴があります。
・醬油
熊本では定番の食べ方として甘口醤油を使用します。
醤油は馬刺しの淡白な味わいを引き立て、甘口のものは馬刺しの甘みと調和しやすいです。
・ごま油
ごま油は香ばしい風味を持ち、レバーは独特のクセがある食材ですが、ごま油の香ばしさがそのクセを和らげます。ごま油と塩の組み合わせはシンプルながら味が際立ち、旨味を引き立てる効果があります。
・味噌
味噌はコクと深みをもたらします。
会津では味噌と唐辛子、おろしにんにくを混ぜた辛味噌で食べます。
タレを選ぶ際は、馬刺しの味を損なわないよう、塩分と甘さのバランスに注意しましょう。
◆馬刺しに合う薬味をご紹介
より一層馬刺しを美味しく楽しむために、タレと同様に重要なのが薬味です。ここでは、馬刺しに合う薬味をご紹介します。
定番の薬味
馬刺しとニンニクやショウガの相性は抜群です!
ショウガはピリッとした辛味があるので、霜降りのような脂がある馬刺しと相性が良いといえます。
すりおろしにんにくは、馬刺しの生臭みを抑え、風味を豊かにする効果があります。にんにくの抗菌作用も、生肉を食べる際に安心感を与えてくれます。
変わり種の薬味
■大葉
あっさり食べたい方におすすめです。
盛り付けや見た目の面でも、鮮やかに馬刺しを引き立たせてくれます。
抗酸化作用が高いビタミン類やカルシウムを豊富に含むため、美容と健康にも効果的です。
■スライスオニオン
馬刺しは刺身のつまのようにオニオンスライスと共に食べることも多いです。玉ねぎのシャキシャキとした食感と辛みは馬刺し本来の甘みと相性が良く、良いアクセントになります。
■わさび醤油
お刺身感覚で食べられるので、甘口醤油や濃厚醤油、刺身醤油などさまざまなお醤油を試してみてください。
◆馬刺しを美味しく食べるアレンジレシピ
馬刺しは、単に刺身として楽しむだけでなく、さまざまなタレやアレンジレシピを通じてその美味しさを広げられます。
馬刺しと白ご飯の食べ方アレンジ
馬刺しはお酒のおつまみと思っている方も多いかもしれませんが、ご飯との相性もいいんです!
■馬握り
馬刺しをにぎり寿司アレンジ!
部位は赤身・霜降りがおすすめです。
■巻き寿司
焼き海苔の風味と馬刺しが食欲をそそります。
おすすめ:ユッケや桜うまトロ
■ご飯の上にのせる丼
温かいご飯の上に馬刺しをのせてダイナミックに馬刺しを食べる。
おすすめ:タタキ・桜うまトロ・ユッケ
■ごまユッケ
ごまと馬刺しのタレでつくる「馬肉のごまユッケ」。
おすすめ:ユッケや桜うまトロ
お酒に合う馬刺しの食べ方
どの馬刺しもお酒に合いますが、お酒のお供にもう一品欲しいというときにもおすすめです。ご自宅でプチ居酒屋気分を堪能できます。
■馬刺しユッケ
■桜うまトロ
馬肉100%のネギトロです。旨味が凝縮されリピーターが多い。
わさび醤油とも合います。お好みで焼き海苔などをトッピングしてもいいですね。
■たてがみ(コウネ)
馬のたてがみの部分で、一頭からわずか数キロしか取れない希少部位です。
脂身でも歯ごたえがあり、コリコリとした食感が特徴です。
赤身と一緒に食べるとさらに美味しく楽しめます。
■フタエゴ
馬のバラの部分で脂と赤身が三層になっており、バラの部分でもわずかしか取れない希少部位です。 独特の歯ごたえがあり、白い部分は脂身の甘みと赤身の旨味が凝縮された味わいです。
■カルパッチョ
馬刺しを使ったカルパッチョは、オリーブオイルやバルサミコ酢、醤油で調味し、粉チーズをかけると、イタリアンスタイルの新感覚を楽しめます。
残った馬刺しも簡単調理
最も簡単な調理法は「焼く」です。
馬刺しが食べきれず残ってしまった場合、食中毒が不安になることもあるでしょう。
そういった不安を取り除く意味でも、焼いて食べるのはおすすめです。
馬肉は加熱してから肉が固まるまでが早い食材です。
表面を炙るか弱火でじっくりと焼くと良いでしょう。
余熱で火が通るため、色が変わるまで火を通さなくても構いません。